コネ就職


シチリアも暖かくなってきましたが、まだいつ突然寒くなるか分からない4月です。
それでは今月もシチリア人ウォッチング行ってみよう!!!!

フィリッポさん34歳、身長180センチ体重78キロ筋肉体型、薄茶の髪に超青い目、カッコイイ系。
医師免許を持つ美しい奥さんと双子の娘達がいる。
家族揃って歩くだけで目立つのにホンダと勘違いして買ったヒュンダイ(編集注・まあ、どちらもマークはHですから・・・・)の真っ赤なスポーツカーを乗りまわす。
フィリッポは小さい頃からもてていて、高校卒業するとそのルックスでちょっといいナイトクラブのバーテンをしていた。
昼間もスポーツクラブでインストラクターもやっていた。
高校時代に知り合った奥さんとできちゃった結婚をしたが奥さんの家族の援助で普通の生活を送っていた。
結婚生活ではフィリッポは浮気経験&奥さんにばれたりして修羅場経験もある。
奥さんはわりと世間体を気にする。
いくらかっこいいとは言え、バーテンなど一生の仕事ではない。
いくら働いても給料は同じだし。それに奥さんとしては夜の仕事でまた浮気されても困る。
そこで奥さんはフィリッポの為に仕事のコネを見つけてきた。
それはビンゴ(BINGO)という数字を揃えて賞金などをもらうゲームサロンの店長の仕事だ。
その仕事も夜遅くまで働くことになるが、バーテンよりはかなりまともな仕事だし、まともな給料をもらえる。店長ともなれば1500ユーロ以上なのだ。

奥さんのコネとはカターニアでも有力な政治家のコネで、その政治家曰くある「目指せ店長講座」を7日受講すればその店長になれるとか。
その講座料が日本円で一人60万円。
講座はフィリッポの他に6人いた。みんな同じ受講料を払っている。
でも選ばれるのは一人。
他の人もコネで講座に入ったらしいがフィリッポのコネのほうが強力だった。
だからフィリッポは晴れて店長になることができた。
しかし店長の座を獲得できなかった他の6人は店長になれなくても他の仕事にありつけると思った。
が、そのまま失業者になった。
その腹いせにその人達はビンゴに対して訴えを起こした。
そして警察が調べに入ったらビンゴで店長につく際に60万円も払って講座など受講することもなかったのだ。
普通に履歴書選考で入れるのに、政治家&マフィアのコネがばれないように講座を開き一人60万円を取っていたのだ。
相手が政治家&マフィアなのでそれ以上突っ込む人がいたかどうかは分かりません。

それ以上訴えれば何で仕返しをされるか分かりませんからねぇ。
これは地元のニュースでもやっていたのですが、結果はどーなったのか自然消滅してました。
おっと、その後のフィリッポは時々スーパーで奥さんと会いますが相変わらず幸せそうに尻にひかれています。無事就職おめでとう!



ジュセッペさん28歳、身長182センチ体重75キロ、筋肉体型。
おーっとこれもフィリッポと同じかぁー!!
でも髪はお母さんにそっくりな金髪&目は吸い込まれそうな空色。
はっきり言って彼も超カッコイイ。
かれはカラッブリアで警察官をしている。独身。
週末になるとけっこうシチリアの実家に戻ってくる。
最近の彼のマイブームはイレズミ。
ジュセッペと日本語で名前のイレズミを入れたいらしいがカタカナじゃぁなんか強さを感じない。
漢字で書いてくれと無理な注文を受けたばかりだ。
余談だが、彼がもっと若かった時はもっと身長が高かったような気がしたが、この間会ったら少しちじんだ気がする。
ひょっとしたら警服を着ると実は警官シューズは靴底3センチのシークレットシューズなのだろ うか?!

まっそんなことより本題。
彼のお父さんは交通課のお巡りさんをやっている。
お父さんはある町の町長さんとお友達で、そこからいろんな政治家のお友達もいる。
そんなお父さんのコネでジュセッペは高校卒業と共にカターニア空港の警察官になり、その後はシチリアを出ていろんな街で警察官としての経験をつんで現在に 至る。
ついでにいうとジュセッペにはお兄ちゃんもいる。そのお兄ちゃんもやっぱりお父さんのコネで ミラノでカラビニエリになった。
ジュセッペの家族は全員仕事をしているが、彼らのお隣さんの家ではコネなしで家族全員失業者でけっこう苦しい生活だ。
一方はみーんなコネで楽な暮らしをしているのに一方ではその日暮らしだ。
少しは平等に仕事を分けてやれよー!



サントさん36歳。
彼は最近やっと彼女と結婚した。
というのもその彼女がやっと大学で博士号を取ったからだ。
仕事?
彼は32歳にしてやっと薬局の事務の仕事にありつけた。
それまでボランティアで救急車に乗って救援活動をしたり、ボランティアで募金活動をしていた。
ボランティアはボランティアだから給料などほとんどない。
貧しい人の為にボランティアをしておきながら自分は報われたことなどなかったのだ。
事務の仕事にありつけたものの、根っからのボランティア精神なのだろうボランティアというと彼が必ずいる。
彼はどうやってこの薬局の事務の仕事を得ることができたのだろう。
この事務の仕事は彼のお父さんがやっていたのだが、お父さんは定年退職となり辞めた。
だからサントが変わりにありつくことができた。
ここまではなんか普通ですねぇ。でもこの裏にはスゴイ犠牲が。。。
実はこのお父さん、息子のためにこの会社に退職金他等日本円で総額200万円強を渡していたのです。
へぇーやっぱりコネ&貢物なんだぁー。
でもボランティアサントには何が何でも幸せになって欲しいですね。
ずーっとボランティアやっていたんだもん。


なーんか今月もまたこういうこと書いてしまいましたねぇ。
こういう話を見たり聞いたりするとやっぱりコネなんだなぁと感じますね。
最近ではこういう話を聞いてもここシチリアでは普通すぎて驚かなくなりました。
とにかくみんなにはがんばって欲しいですね。
今月はコネ版でした。

2004年4月(編集注)はあもーれ・みぃおに掲 載していたからです。