扇風機

暑いですね。
私が初めてシチリアに来た10年前は、とても過ごしやすかったです。
時々シロッコが吹く程度で、ガマンすることができ、
扇風機さえあまり一般家庭に普及していなかったし、
エアコンのような代物は知っている人が少なかった。
日本にお住まいの片は信じられないことかもしれませんが
エアコンはつい最近普及しだしたのです。


ところが5年前からもっのすっご く暑くなりだしたのです。
その年は扇風機が日本で流行った「たまごっち」のように、ぶっ飛ぶように売れたのです。
私達も大きいスーパーに売り切れる前にと慌てて買いに行きました。
その時の光景は今でも覚えています。


日本ならたかが扇風機。
毎年なかなか売れない扇風機が、
この年電化製品のお店はもちろんの事、
大きなスーパーにも晴ればれとズラーっと扇風機が並び、
老若男女問わず、大汗かいたたくさんの人々が涼みに来ていました。


しかし、なっなっなんとこの汗をかいた人々が各扇風機の前に
3人は陣取っていてわきの下を乾かしていたのです。

それはもう恐ろしい光景でした(T_T)。
体臭の少ない日本人ならともかく、イタリア人ですから・・・・
その体臭は想像していただくとして、臭いよりも暑さでみんなへばっていました。
私も一日に5回も水シャワーを浴びないと頭がクラクラするほどの暑さ
だったのですから(大げさの様ですがホントなんです)。


そこでスーパーにいよいよ扇風機 を買いに行ったのですが、
ここで店内に運ばれてきた台湾製・フィリピン製無メーカ扇風機の山
100個以上あったと思います、あっという間に黒山の人だかりになって
1分とたたぬうちに無くなりました。
私も人ごみにもまれながらワッッッーー!!
とまるで戦国時代の主君を守る為戦いに挑む「サムライ」のような
形相で髪を振り乱しイタリア人のおばちゃん、
おじちゃんの中に突撃して扇風機を一台とることができました。

しかしここで安心は禁物。
お金を払って、車に積み込むまでは、それこそちょっと目を放したスキに
扇風機が盗まれるのではないかというほど扇風機を取り損ねた人々の
視線が私の「サムライ魂」で取った扇風機に集まっていたほどでした。


ということで無事扇風機を家に運 び込み
「あ〜私の扇風機よ〜!ご対面!!」
と主人と共に箱を開封!!


これで今晩から少しは寝れるぞと 思いつつ、
謎の台湾製扇風機を主人が組み立て始めた。
しかし簡単に組み立てられそうで組み立てられず、
主人は暑さもたたってイライラし始めたのです。
イライラし始めたら最後、なかなか組み立てられず暑さで私もイライラ、
しまいには大ゲンカ寸前。
なんと言ったって室温度が40度を越えているの ですから。
あの暑さのなかで、イライラの中であの時程、時間が長ーく感じた事はありません。


そしてやっと扇風機組み立て完了 し、感動の「スイッチ・オーン!!」

たかが扇風機でこんなに感動した ことはありません。
寝室のベットにゴローンと横になって扇風機の風に感動の涙をかみしめていた時です、
突然扇風機の首がガクッッッッ!とたれ下がり地面に風を送っていま した。
この時は怒りで私の体温が45度くらいになったと思われる。


そうです。スーパーでサムライ魂 で買ってきた謎の台湾製無メーカの扇風機の
首部分のネジがあまくできていて上を向けてもすぐに下を向いてしまう代物だったのです。
涙涙涙。やはり値段は4倍していた日本製扇風機のほうが良かったのであろう。


しかしなんとかして扇風機を使い ました。
そのうち扇風機ではたらず、その翌年にはエアコンを購入しましたけど。


毎年思うことですが、今年の夏は 涼しいといいなぁぁぁ!ムリか。アフリカ近すぎ〜〜〜!

2003年8月