カターニア市のシンボルは象だぞう!

なんでヨーロッパの一部であるイタリアの町に、象徴とはいえ象が いるのか?
これは多民族支配を受けたシチリア島の町ならではのお話しです。













ピアッツァドゥオーモの象さんの噴水と後ろは市庁舎


シチリア島は、昔から島の人によって治められたことがありませんでした。
ギリシャ、ローマ帝国、アラブ、ノルマン、ビサンチン、フランス、そしてスペイン。

さまざまな人種との出会いと文化の影響を受けてきたのです。
ですからシチリアの人々は南欧系の人が多いですが、
中には肌の色が少し黒くて、髪
の毛もちじれているアラブ系の 顔、
東洋人のように目の細い顔、北欧系の金髪で淡い
目の色白の顔 など、
いろいろな人がいて面白いです。


こんな多様な先祖(?)のおかげで、食事、習慣を始めとする
シチリア独特の今日の
文化が構成されているわけですね。

話を象に戻しますね。
メソポタニア文明が栄えた頃、バビロン付近にあったピロ(Pirro)とい う国の王は
シチリア島を制圧するために自ら軍隊を率いてカターニアに攻め込んできまし た。
彼はカターニアの住民をことごとく虐殺して、
自分たちの国の住民を住まわせるつも
りでいたのだそうです。
(ここまでは史実。 ここからは伝説です)


当時カターニアにはエリオドーロ Eliodoro という名前の魔法使いがいました。
彼は
ピロの王がアフリカ像を聖なる物として崇拝していること を知っていたので、
もしカ
ターニアに攻め込んでも象がいればきっと殺さないでお くだろうと考えました。
そこでエリオドーロはカターニアの市民たちを全て象に変えてしまったので す。
・・・想像しただけでぞうっとするぞう

エリオドーロの魔法のおかげで、カターニアはピロの攻撃を免れました。
カターニア市民たちは彼の功績を称えるために、
象を市のシンボルにしたのだそうで
す。
ですから市庁舎の前にそびえる象の像を、
市民はリオトロ Liotro と呼びますが、当
然魔法使い エリオドーロの名前から派生したものです。

もしあの頃カターニアに住んでいた人がイスラム系の人種だったら、
アフリカ象の存
在を知っていたかも知れません。
長寿で力のある象のように、自分たちの住む町がエトナ火山の噴火や
地震にも立派に
耐えて末永く栄えるようにという願いも込めら れているのでしょう。

ベースは白い花崗岩、象の像は黒い溶岩で造られていて、
一説ではローマ帝国の時代
に作られたのではないかと言われて います。

2005年 齊藤 エトナ







「市街 の地下に眠るローマ時代の遺跡」 
 


ピアッツァステシーコロの地下ギリシャローマ劇場


エトナ山はギリシャ時代の頃から活発な火山活動を続けていて、
麓の町カターニ アは過去何回も溶岩で埋没する被害を受けました。
そういう大きな噴火の代表的なのが1669年で、
今エトナが住んでいる標高700m にあるニコロジ村の
裏山 Monte Rossi (モンテ・ロッシ) が山腹火口として生まれたときに起こったものです。
  
埋没した溶岩造りの旧市街がカターニア市の地下に残っていて、見学もできますよ。
騒々しい市街の下に静か〜な黒い遺跡。ちょっと不気味ですけど・・・



(編集)
霊感のある人は何かを感じるらしい。。。。
黒いのは全部溶岩で造ってあるから・・・
後ろの教会はサンタアガタフォルナーチェ教会
(アガタが焼かれた釜を再製したものの一部がある)











ほんとに行ってみたいという遺跡好きのアナタ。
場所は Piazza Stesicolo (ピアッツァ・ステシーコロ)のローマ劇場跡。
バスでも歩いてでも行ける、市のほぼ中 心地です。
プロのガイドによる地底探検も市が企画したりしてます。
何でも、カターニア大聖堂の地下のカタコンベとつながってるんだとか。
地下の町はまるで迷路。
酸素 ボンベがないと窒息してしまうんだそうな!!

斎藤エトナ







写真は聖アガタ祭(2月5日)の前座神輿。全部で8基くらいあ ります。
軽いものは600キロで重いものは1トン200キロもあるんで す。それを各基8人でかつぎます。 各神輿ごと違う装飾です。
パン屋に捧げたものだったり、肉屋、魚屋、穀物、などなど。

お祭りの一週間前から各神輿が各商店の前に来て軍資金集め(お 布施)をしています。
しかもやかましいシチリア演奏付き。(編集)




「カターニアを護る聖アガタ 1」

3世紀頃にカターニアの貴族の家で生まれた
美しい娘さんアガタ。
でも熱心なクリスチャンとして純潔な身で生きたいと願い、
当時シチリアを支配していたローマ総督の求婚を
拒否したために様々な迫害に会うことになりました。
  
石の牢屋にぶちこまれ、暴力に耐えて足を踏ん張ると
何と溶岩造りの床に彼女の足跡が!   
それでも屈しないアガタは乳房を切られてしまいます。
彼女は薬を断って祈りで治ることを信じつづけました。
二度目の奇跡が起こって乳房は完治!
畏れをなした 総督はアガタを火刑に処して、
彼女はとうとう殉教してしまいました。



溶岩の床についた足跡や、彼女が閉じ込められて
焼かれた釜がある牢屋は、今では教会になってますが、
一般市民も訪れることができます。
Santa Agata al carcere (サンタ・アガタ アル カルチェレ) 
カターニア市の中心地です。

斎藤エトナ



サンタアガタフォルナーチェ教会
アガタが焼かれた釜の再製一部だが、
釜の後ろにあるアガタが釜で焼かれる
絵を見て、釜を見ると不気味だ。
けっこう心霊スポットか?

(編集)




















「カターニアを護る聖アガタ 2」


硬い溶岩に足跡をつけたり、切られた乳房が治ったり・・・
彼女の身に起こったことは神様からの奇跡の力によるものだと
カターニアの人々は信じています。   
現在でもエトナ山が噴火して溶岩が町に迫ってくるたびに、
大司教は聖アガタが遺したヴェールを溶岩の先端にかざしに行きます。
すると不思議なことに毎回町は溶岩から護られるようです。
 だからこそカターニアの市民は聖アガタをこよなく愛して、
2月5日の聖アガタ祭はイタリア三大祭に数えられるほど大きなものになりました。













三日三晩続くこの大きな祭り。
アメリカやドイツに渡った沢山のシチリア出身の人々が、
今ではインターネットや衛星中継を通して
聖アガタの祭りに(心で一緒に)参加しているんだそうです。

斎藤エトナ

写真は聖アガタの山車を引く信者達。
白いサッコという服を着て、ベルベットの黒い帽子をかぶります。





「カターニアを護る聖アガタ 3」

聖アガタは火災と乳房の病気から人々を護ってくれると信じられています。
沢山の人がアガタのお祈りの奇跡で病から癒されていて、
そのお礼に大聖堂のアガタの像に金のブレスレットやネックレスを捧げに行くのです。   

アガタが今いたらきっと「どうぞそのお金で貧しい方を
助けてあげてください」って言うでしょうね。   
でも祭り日に人々から送られた沢山の宝石を身に着けて
「神輿」にのって動いてくる聖アガタの像は確かに圧巻です。

お友達にアガタという名の人がいたら、
2月5日の Onomastico(オノマスティコ・その日の聖人と
同じ名前の人々をお祝いする日)におめでとう!
って言ってあげましょう!

斎藤エトナ






(編集)
女の子は聖アガタの着ていた服と同じ色の緑のサッコを着ます。
このアガタの山車を引くロープは100メートルあります。
彼らのアガタへの叫び声はすごいですよ!
声がかれるほど「ヴィヴァ さんたがた!」と叫んでいます。







カ ターニアの守護聖人アガタのお祭りが2月5日にあります。

このお祭りは数日続くのですが、簡単にプログラムを書きます ね。

まず2月3日の夜8時頃、カターニアのピアッツァドゥオーモで
オーケストラの音楽に合わせて花火が打ち上げられるのできれいですよ。


2月4日は早朝、ドゥオーモから聖人アガタ(人形を乗せた山車)が出てきて
カターニアの街を夜中遅くまで周りまたドゥオーモに戻ってきます。


2月5日が聖人アガタのメインの日なのですが、この日は午後6時頃聖人アガ タが
盛大な花火とともにドゥオーモから再び出てきてまたカターニアの街を練り歩くのですが、
これは翌朝8時までかかってドゥオーモに戻ります。

このお祭りは聖人を信仰して自分の願いを叶えてもらうために
男性は白の割ぽう着のようなのを着て、黒い帽子を被ります。
女性は白ではなく、アガタが死ぬ時に着ていたのと同じ緑の服を着て、
帽子はやはり黒をかぶって山車を引きます。
山車に乗った聖人アガタは信者から送られた宝石をちりばめた銀の服を着ています。
主に緑のエメラルドの宝石が多いですが、宝石だらけなのでなかなかの迫力です。


聖人アガタの山車の他には信者が願いを叶えるためにロウソクを持って
街中をアガタとともに歩くロウソク軍団がいます。
細いロウソクはもちろんのこと、直径50センチ、長さ1,5メートル、
重さ80キロほどの大きさの巨大ロウソクを数人で運ぶ人々もたくさんいてこれもスゴイです。


それから聖人アガタに捧げる数々のおみこしのようなのもあって、
一台の重さが600キロから一番重いのは1トンもあるおみこしを
力自慢の男の人達が一台につき6人でかつぎ、これもやはり聖人アガタの山車とともに街を周ります。


簡単なプログラムを書きましたが、ぜひ機会のある方は見てみ てくださいね。楽しいですよ!
おっとでもすーーーーごく混んでいますよ!!!


聖アガタの山車は銀製。アガタ像の服にあたる部分は全て
信者からの捧げ物の緑系の宝石類が埋め込まれている。


聖人アガタの絵
(エトナさん提供)