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「台風」が閉じ込められているエトナ山
数日前から書いている異常気象の事件がよっぽどトラウマになってるのか、今度は台風の語源なんかについて話しちゃったりするエトナであります。
あ〜らエトナちゃん、何てカワイソウなの? なんて同情してくれる人、だぁれもいなかったりして(笑)
シチリア島は歴史上色々な国に支配されてきましたが、シチリア島東部は特にギリシャが栄華をきわめていました。
ですからシラクーザからタオルミーナにかけて、神殿や劇場などの沢山の遺跡が残っています。
ギリシャといえば何と言ってもギリシャ神話。
皆さんの中にも子供の時お読みになっている方は多いと思います。
まぁたとえお読みになっていらっしゃらなくとも、天文学をはじめ様々なところで神々の名前が使われていますから、アポロだのポセイドンだの、ヴィーナスだ
のという名前は身近に感じていらっしゃると思います。
(これがイタリア人になると、国民レベルで本を読むのが苦手なんで、読んだことのある人の方が圧倒的に珍しいのだ!)
勿論エトナ山も壮烈な神話の舞台になっています。
哲学者であるギリシャの人々は、なぜこの火山が活発に活動するのか、彼らなりのやり方で説明しようとしたんでしょうね。
では(エトナ山が噴火する理由その1)のお話し。
神々の母ガイア(大地の女神)と兄弟で地底の深部を司るタルタロスは兄弟関係ですが、この二人の間から生まれたのが神話でも最も大きくて、一番強かったと
いわれるテュポンという怪物です。
何でも頭が人間で、肩からは蛇の頭が100個も生え、下
半身は大蛇でとぐろを巻いている!
で、どれくらいデッカイかというと、何と頭は空の星まで届き、両手を伸ば
せば東の端から西の端まで届くんだって!!!
動くたびにシューシューと音を立てて、目や口からは火を吐くまさにウルトラマン真っ青の大怪獣でありました。
ガイアの孫でオリンポス山に住むゼウスは、その頃まだ神々の王としての立場を確立していませんでした。
そこへテュポンがゼウスを倒して自分が世界の支配者になろうと責めてきたものだから、それこそ大戦争に。
ゼウスの武器は雷の矢です。
彼が雷鳴をとどろかせて相手を威嚇すれば、テュポンも炎を目や口から放って猛烈に反撃しました。
雷と火の海で世界は大混乱。
けれどもゼウスの方が優勢だったようですね。
テュポンは次第にシチリア島まで追い詰められていきました。
そこへとうゼウスが放った矢がテュポンの頭に命中。
彼は地面によろけて倒れてしまいました。
ゼウスはすかさずエトナ山を持ち上げて(!)テュポンに向かって投げつ
けたんですっ(!!!)
しかしゼウスの力ってすっごいですねぇぇぇっ!
あの巨大な山を投げるとはっ!
さすがのテュポンもエトナ山の重みには耐えられなかったんだ。
まぁ頭をゼウスの雷で撃たれて重症を負っていたしね。
当然苦しまぎれに彼は暴れて、辺りに地震を起こしました。
テュポンの吐く炎がエトナ山を貫いて、天空まで吹き上げたんだそうです。
それじゃぁエトナ山はヨーロッパで最も活発な火山なわけですよね。
テュポンみたいな巨大な怪物が中にいるんだもの!
このテュポン typhon という巨人の名前が英語の typhoon タイフーンすなわち台風の語源になっているんだそうです。
イタリア語では怪物の名前も台風も tifone ティフォーネって呼ばれています。
そうかエトナ山の地下には「台風」が閉じ込められているんだぁ。?????????
それにしても、日本のヤマタノオロチを思い出させる場面ですよね。
目から火を放ったり、対象が大蛇だったり、山や谷を覆い尽くす大きさだったり。
日本神話もたしか大蛇とスサノオノミコトが決闘したんですよね。
もっとも戦争にはならなかったようですが。
(酒を飲まされて、酔っ払って寝込んだところを一方的にやっつけられたから)
ある火山学の本には、ヤマタノオロチが火山噴火の溶岩流の描写でもあったのではないかと説明されていましたっけ。
皆さんもいつか日本神話とギリシャ神話を読み比べてみてください。
よーく似てますよ!! 不思議なほどに・・・。
2005年10月

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